お世話になっております。えごま油の「野内農園」です。農園では摘芯(てきしん)という作業をしています。えごまの茎をチョキンと切り、横方向への成長を促す作業です。えごまは、何もしないでいるとどんどん上へ伸びて行き、2mほどにまでなります。当然、倒れやすくなります。倒れても、えごまは強いのでそれなりに生き延びて収穫はできるのですが、茎を切ることによって脇芽を出して穂を多くつけることや倒れにくい形状に育てること。隙間をあけないことにより、雑草対策など様々なメリットがある作業です。 ですが、完全手作業で。一株一株、ハサミで切っていくしかありません。ビックリするほどしんどく地味な作業。農家が作物をきちんと管理するってのはこういうことから逃げないことで、その手その目で確認する作業をしているかどうかです。遠目で見れば、そろった成長をしているようでもそれぞれ個性があって見ていて飽きません。害虫が葉っぱにかじりついてる場面に出くわすときもあり…そんな時は、即逮捕です。何でも、機械化や効率化が優先されますが、手仕事より繊細で高水準な技術はほかにありませんから。
こうして、取ったえごまは葉っぱがたくさんついてきますので、いろいろな方法で食べるのですが…最近、農園のある宇和島市御槇地区に優秀な料理人が引っ越してきまして、あれやこれやと試作品を作っています。完成がとても楽しみです。農家飯として、天ぷらが好きです。